イタリアのポピュリスト政権は崩壊へ ~「烏合の衆」は停滞や膠着を打破できず~

2019/08/21 土田 陽介
調査レポート
海外マクロ経済

○イタリアのコンテ首相は7月20日、議会上院で演説して辞意を表明し、マッタレッラ大統領に辞表を提出した。同盟とM5Sというポピュリスト政党同士の連立政権はわずか1年あまりで崩壊する。
○同盟の関係が決裂した一方で、M5Sは民主党に接近している。マッタレッラ大統領による調整を受けて両党による連立政権が成立し、年内の解散総選挙は回避される展開がメインシナリオになるだろう。
○解散総選挙が回避されてもイタリアの政局の混乱が早期に収束する見込みは立たない。欧州諸国の長期金利は軒並み低下しているが、イタリアの債券相場は崩れ易く金融不安が生じ易い展開が続こう。

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