警戒される南欧の物価高と雇用悪化~イタリアとスペインを襲う強い負の供給ショック~

2020/03/31 土田 陽介
調査レポート
海外マクロ経済

○感染者数が多いイタリアとスペインの場合、欧州のなかでも経済活動の停滞が著しい。両国の経済は年前半、年率換算で10%近いマイナス成長となる可能性も十分に意識される。

○またイタリアとスペインの場合、不景気の際に非正規の若年層の労働者の雇用が失われる傾向があるため、今回の強烈な景気悪化でも若年層を中心に失業者が急増する展開が警戒される。

○本来ならEUがイタリアやスペインに所得を移転すべきにもかかわらず、ドイツなどは二の足を踏み続ける。危機時でも腰が重いEUの悪癖が今回も露呈したと言えよう。

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