アフターコロナで注視すべき新興国の通貨危機リスク~世界経済に問われる通貨危機伝染への耐性~

2020/05/12 土田 陽介
調査レポート
海外マクロ経済

○アフターコロナの過程で注目されるトピックの一つに、新興国の通貨下落の問題がある。コロナ禍により新興国通貨は対ドルで軒並み下落、クロス円での円高が進んだ。

○新興国で通貨安が進んだ背景には①世界経済の悪化、②商品市況の低迷、③政治不安の高まりがある。特にブラジルでは、新型コロナウイルス対策を巡る大統領と州知事らの対立が通貨安を促している。

○18年8月のトルコ通貨危機が他の新興国の通貨安に飛び火したように、通貨危機には伝染する性質がある。主要国の追加金融緩和の余地が狭いなかで、世界経済の新興国通貨危機への耐性が問われている。

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