意図が読みにくい英国のマイナス金利の導入検討~英経済の不確実性が高まる恐れ

2020/09/24 土田 陽介
調査レポート
海外マクロ経済

○英国の中央銀行であるイングランド銀行(BOE)は9月の金融政策委員会(MPC)で、マイナス金利政策の導入に関して健全性監督機構と調整を開始すると発表した。

○英国は経常収支赤字の経済であり、本来なら通貨安圧力がかかりがちである。経済を安定させるためには通貨高誘導を目指すべき中銀が通貨安を促すマイナス金利政策を検討する意図は読みにくい。

○金融の安定維持という観点から見ても、住宅バブルをさらに促す可能性が高いマイナス金利政策の導入は、かえって英経済の不確実性を高めるだけだと考えられる。

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