○関西経済は、緩やかに持ち直している。
○足下の経済指標の動きを見ると、生産の持ち直しの動きが一服しているものの、設備投資は持ち直し、輸出は増加するなど、企業関連の指標は総じて堅調な動きとなっている。家計関連では、雇用環境が逼迫する中、賃金、消費が緩やかに持ち直しているが、持ち直しのペースは企業部門に比べると緩慢である。
○17年度の関西の実質域内総生産(GRP)は、前年比+1.4%と3年連続でプラス成長となると見込まれる。内需については、設備投資は比較的堅調に推移し、個人消費についても所得環境の緩やかな改善を背景に緩やかに持ち直している。また、好調なインバウンド消費にモノの輸出も含めた輸出全般が関西の域内総生産を引き上げている。
○18年度も17年度と同様の状況が続き、前年比+1.2%と4年連続のプラス成長を見込む。住宅投資は2年連続の減少となるが、個人消費は緩やかな持ち直しの動きが継続し、設備投資など企業部門も堅調さを維持しよう。
○19年度は、前年比+1.0%と5年連続のプラス成長を見込む。2019年10月に予定されている消費税率引き上げに伴う駆け込み需要が発生するものの、引き上げ幅がこれまでに比べ小幅であること、年度半ばでの引き上げであるため年度中に反動減も生じることから、消費税引き上げの影響は通年ではほぼ相殺されると考えられる。
○予測期間中において、関西経済は緩やかな回復が続くと見込まれる。全国に比べれば持ち直しのペースはやや緩慢となるが、1%程度の成長が続くと予想される。
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