2023年冬のボーナス見通し~コロナ禍からの回復は続くも、回復ペースは鈍化~

2023/11/08 小林 真一郎、丸山 健太
ボーナス見通し
国内マクロ経済
  • 2023年冬の民間企業(調査産業計・事業所規模5人以上)のボーナスは、前年比+2.2%と3年連続で増加するものの、増加幅は前年から縮小する見込み。コロナ禍の影響は後退するものの、回復ペースは鈍化しよう。
  • 支給労働者割合は82.4%(前年差-0.2%ポイント)と3年ぶりに低下し、コロナ前の2019年を下回る水準で推移しよう。もっとも、雇用者数の増加を背景に、ボーナスが支給される事業所で働く労働者の数は4,350万人(前年比+1.6%)まで増加し、過去最多を更新する見込みである。
  • 一人当たり支給額と支給労働者数の増加を受け、ボーナスの支給総額は17.5兆円(前年比+3.8%)と3年連続で増加しよう。支給総額の増加率は物価上昇率を上回り、個人消費の回復を後押しすることが期待される。
  • 2023年冬の国家公務員(管理職および非常勤を除く一般行政職)のボーナス(期末・勤勉手当)の平均支給額は67万0,300円(前年比+2.8%)と夏に続き増加しよう。コロナ禍からの経済活動再開や物価上昇を受けた民間での賃上げの動きが公務員の賃金にも織り込まれつつあり、基本給、ボーナス支給月数とも引き上げられる見込みである。

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