2021年10~12月期のGDP(1次速報)予測~感染第5波の収束を受けて大幅なプラス成長を達成~

2022/01/31 小林 真一郎
GDP統計
GDP
国内マクロ経済

2月15日に内閣府から公表される2021年10~12月期の実質GDP成長率は、前期比+1.4%(年率換算+5.8%)と高い伸びが見込まれる。緊急事態宣言が解除されたことで対面型サービスの需要が順調に持ち直したこと、生産制約が解消に向かったことで自動車販売が増加したことなどにより、個人消費が前期比+2.0%と大きく伸びて全体をけん引した。また、経済活動が活発化する中で、設備投資、輸出も前期比で増加に転じた。

ただし、政府部門が落ち込んだこと、自動車の生産制約が完全に解消された訳ではなかったことに加え、オミクロン株の感染が急拡大した影響で12月に入って経済活動が鈍った影響もあって、コロナ前(2019年10~12月期)回復にまでは至らなかった。

名目GDPも前期比+0.7%(年率換算+3.0%)と順調に回復したと考えられる。GDPデフレーターは前年比-1.4%と、国際商品市況の上昇、円安などを受けた輸入物価の上昇を反映し、マイナス幅が拡大したと予想される。

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