2024年1~3月期のGDP(1次速報)予測~自動車の品質不正問題の影響でマイナス成長の見込み~

2024/04/30 小林 真一郎
GDP統計
GDP
国内マクロ経済

5月16日に内閣府から公表される2024年1~3月期の実質GDP成長率(1次速報値)は、前期比-0.3%(前期比年率換算-1.3%)となり、日本経済は2四半期ぶりのマイナス成長に陥ったと予想される。物価高が続いていることに加え、能登半島地震や一部自動車メーカーの品質不正問題による工場稼働停止の影響、10~12月期にサービス輸出が一時的な要因で高い伸びとなったことの反動減等が下押し要因となった。

内需は小幅ながら4四半期連続でマイナスとなったと予想される。特に自動車の工場稼働停止による供給減が、個人消費や設備投資の減少につながったとみられる。また、外需もサービス輸出の反動減により、輸出が輸入を上回って減少することで、寄与度はマイナスに転じたと考えられる。

一方、物価上昇分も含んだ名目GDP成長率は前期比+0.3%(年率換算+1.3%)と2四半期連続で増加する見込みだ。GDPデフレーターは前年比+3.5%(季節調整済前期比では+0.7%)と、前期の伸びからは鈍化するものの、それでも種々のコスト増加分の価格転嫁が進むことで高い伸びが続いたと考えられる。

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