6月8日に発表された2021年1～3月期の実質ＧＤＰ成長率（2次速報）は前期比－1.0％（年率換算－3.9％）と、1次速報の同－1.3％（同－5.1％）から上方修正された。個人消費、輸出、輸入が下方修正される一方で、設備投資、民間在庫、政府消費、公共投資などが上方修正されたため、全体でも上方修正となった。もっとも、いずれも小幅な修正であり、景気の見方を変えるほどのものではない。

需要項目別に1次速報からの修正状況をみていくと、家計関連では、個人消費が前期比－1.5％と1次速報の同－1.4％から下方修正され、住宅投資は前期比＋1.1％から同＋1.2％と上方修正された。

企業関連では、1次速報時点で未公表だった法人企業統計調査の1～3月期の結果が反映され、設備投資は前期比－1.4％から同－1.2％に上方修正された。同様に法人企業統計調査の結果が反映される民間在庫の前期比寄与度は、1次速報段階で推計されていたよりも仕掛品などが積み上がっていたため、＋0.3％ポイントから＋0.4％ポイントへ上方修正された。

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