12月8日に発表された2021年7～9月期の実質GDP成長率（2次速報）は前期比－0.9％（年率換算－3.6％）と、1次速報の同－0.8％（同－3.0％）から下方修正された。通常の1次速報から2次速報への改定に加え、年次推計（支出側系列等）の反映、季節調整の処理方法の変更などの影響もあって単純な比較はできないが、いずれにしても、感染第5波の拡大と自動車の生産制約によって個人消費が大きく落ち込むなど、7～9月期の景気が非常に厳しい状況にあったとの評価は変わらない。

需要項目別に1次速報からの修正状況をみていくと、家計関連では、個人消費が前期比－1.1％から同－1.3％に下方修正され、住宅投資は前期比－2.6％から同－1.6％に上方修正された。個人消費については、サービスを中心に下振れした。

企業関連では、1次速報時点で未公表だった法人企業統計調査の7～9月期の結果が反映され、設備投資は前期比－3.8％から同－2.6％に上方修正された。同様に法人企業統計調査の結果が反映される民間在庫の前期比寄与度は＋0.3％から同＋0.1％へ下方修正された。

政府部門では、政府消費は前期比＋1.1％から同＋1.0％に小幅に下方修正され、公共投資は9月の建設総合統計が反映された結果、同－1.5％から同－2.0％に下方修正された。

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