2023年10~12月期のGDP(1次速報)結果~2四半期連続のマイナス成長となり、景気は足踏み状態にある~

2024/02/16 小林 真一郎
GDP統計
GDP
国内マクロ経済

2月15日に内閣府から公表された2023年10~12月期の実質GDP成長率は、前期比-0.1%(前期比年率換算-0.4%)と、小幅ながら2四半期連続でマイナスとなった。内需の柱である個人消費、設備投資が共に3四半期連続でマイナスとなるなど内容も厳しい。景気は足踏み状態にあり、すでに後退局面入りしている可能性もある。

需要項目ごとの動きを見ていくと、内需のうち実質個人消費は前期比-0.2%と落ち込みに歯止めがかからない。財別の内訳を見ると、自動車の販売増加などにより耐久財が同+6.4%と増加したものの、価格高の影響による節約志向の高まりによって非耐久財(食料、エネルギー、日用品など)が同-0.3%、半耐久財(被服・身の回り品など)が同-1.7%と減少したほか、サービスは同-0.6%と7四半期ぶりに減少した。サービスについては、名目値も同-1.0%と7四半期ぶりに減少しており、コロナ禍明け後に順調に回復していた宿泊・飲食サービス、旅客輸送、レジャーといった対面型サービスへの支出が一巡した可能性がある。

実質住宅投資は、資材価格の高騰などの影響で住宅着工戸数が弱含んでいることを反映して、前期比-1.0%とマイナスが続いた。

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