2024年10~12月期のGDP(1次速報)結果~3四半期連続でのプラス成長だが、見た目ほど強くない~

2025/02/18 小林 真一郎
GDP統計
GDP
国内マクロ経済

2月17日に内閣府から公表された2024年10~12月期の実質GDP成長率(1次速報値)は、前期比+0.7%(前期比年率換算+2.8%)となった。3四半期連続でのプラス成長であり、水準も四半期ベースでの最高額を更新した。景気が緩やかに持ち直していることを確認する結果であるが、内需の前期比寄与度が-0.1%となるなど、内容は見た目ほど強くない。

需要項目ごとの動きを見ていくと、内需のうち実質個人消費は前期比+0.1%と7~9月期の同+0.7%から伸び率が大幅に縮小した。夏場に高まった備蓄需要の押し上げ効果の剥落、秋に気温が高かったことによる季節性商品の販売不振、米、生鮮野菜、生鮮果物などの食料品を中心とした物価高による節約志向の高まりなどにより、実質雇用者報酬が前期比+1.5%と順調に増加したものの、それが支出の増加につながっていない。財別の動きを見ると、耐久財(自動車・家電など)が白物家電の増加などによって前期比+3.6%と3四半期連続で増加した一方で、秋物衣料の不振などで半耐久財(衣料品・身の回り品など)は同-1.7%と低迷し、食料品価格高騰の影響により非耐久財(食料・エネルギー・日用品など)も同-0.3%と減少した。サービスは宿泊などが好調で同+0.1%と小幅増加した。

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