○4月1日に公表される日銀短観(2016年3月調査)の業況判断DI(最近)は、大企業製造業では前回調査(15年12月調査)から3ポイント低下の9になると予測する。足元の円高や内外需要の弱さを受けて、景況感は悪化すると見込まれる。先行きについても企業の慎重な姿勢は解消されず、大企業製造業の業況判断DI(先行き)は2ポイント低下の7になると予測する。
○大企業非製造業の業況判断DI(最近)は前回調査から1ポイント低下の24になると予測する。家計の節約志向の高まりなどを受けて個人消費の動きは弱く、個人消費関連の業種を中心に景況感は悪化すると見込まれる。先行きについては、内外景気の先行き不透明感が強まる中では慎重な見方が続くとみられ、大企業非製造業の業況判断DI(先行き)は3ポイント低下の21となるだろう。
○中小企業の業況判断DI(最近)は、製造業では前回調査から3ポイント低下の-3に、非製造業は1ポイント低下の4になると予測する。内外景気の先行きに対する警戒感から、今後も企業は慎重な姿勢を維持するとみられ、中小企業の業況判断DI(先行き)は、製造業では2ポイント低下の-5に、非製造業では3ポイント低下の1になるだろう。
○2015年度の大企業の設備投資計画は、製造業(前年比+12.0%)、非製造業(同+8.8%)ともに前年比プラスで着地したと見込まれる。他方、2016年度については、製造業は前年比+2.5%、非製造業は同-2.2%での計画開始が見込まれる。非製造業では前年比マイナスからのスタートとなるが、例年、調査を経るごとに上方修正されることを考慮すれば、16 年度も設備投資は増加基調を維持する見通しである。
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