日銀短観(2020年9月調査)予測

2020/09/14 小林 真一郎、丸山 健太
日銀短観
国内マクロ経済

○10月1日に公表される日銀短観(2020年9月調査)の業況判断DI(最近)は、大企業製造業では、前回調査(2020年6月調査)から11ポイント改善の-23と、新型コロナウイルス感染拡大の影響が一巡し、11四半期ぶりに改善すると予測する。先行きについては、感染抑制に配慮しつつ経済活動が再開されてきたことで、経営環境の改善が続くことへの期待感が高まり、8ポイント改善の-15となろう。

○大企業非製造業の業況判断DI(最近)は前回調査から4ポイント改善の-13になると予測する。自粛ムードは残るものの、緊急事態宣言解除後、需要は徐々に戻りつつあり、レジャー関連の業種を中心に景況感は持ち直しに転じたとみられる。先行きについては、製造業と同様に改善するも、製造業よりも感染症リスクが強く意識され、4ポイント改善の-9と、改善は小幅にとどまろう。

○中小企業の業況判断DI(最近)は、製造業では前回調査から7ポイント改善の-38に、非製造業でも3ポイント改善の-23になると予測する。先行きは、製造業で5ポイント改善の-33、非製造業でも2ポイント改善の-21となろう。中小企業は収益力が弱いことから、大企業と比べてコロナ禍によって受ける打撃がより大きく、業況の改善についても、より慎重にみていると考えられる。

○2020年度の大企業設備投資計画は、9月段階では6月から計画を据え置く場合が多い中、コロナ禍で業績が下押しされていることに加え、企業戦略の見直しも迫られており、9月調査としては過去最大級の下方修正になることが予想される。・・・(続きは全文紹介をご覧ください)

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