日銀短観(2021年12月調査)予測

2021/12/08 丸山 健太、小林 真一郎
日銀短観
国内マクロ経済
  • 12月13日に公表される日銀短観(2021年12月調査)の業況判断DI(最近)は、大企業製造業で、前回調査(2021年9月調査)から2ポイント改善の20と予測する。部品不足が解消した自動車などで目立って改善するも、全体ではコロナ前を上回る水準まで回復しており、改善は小幅にとどまろう。先行きは、市況上昇が一部業種の利益を下押しし、2ポイント改善の22となろう。
  • 大企業非製造業の業況判断DI(最近)は、前回調査から6ポイント改善の8と予測する。緊急事態宣言が全面解除され、厳しい行動制限下で需要が激減していた対面型サービスを中心に大幅に改善しよう。先行きは、感染状況が落ち着く中、経済活動の正常化が進むことへの期待が高まり、7ポイント改善の15となろう。
  • 中小企業の業況判断DI(最近)は、製造業で前回調査から1ポイント改善の-2に、非製造業でも前回調査から5ポイント改善の-5になると予測する。先行きは、製造業で1ポイント改善の-1、非製造業でも6ポイント改善の1となろう。収益力が弱い中小企業のコロナ禍からの回復は、大企業よりも緩やかに進むとみられる。
  • 2021年度の大企業設備投資計画は、例年のパターン通り、製造業、非製造業とも前回調査からほとんど修正はなく、ウィズ/アフターコロナの経済活動に適応するための設備投資の積み増し、コロナ禍で実行できなかった設備投資の持ち越しに加え、昨年度の大幅な落ち込みからの反動もあり、強めの増加計画が維持される公算が大きい。

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