Ⅰ.コモディティ市況全般:一時急騰も再び下落
ドル建て国際商品市況全般の動向を示すロイター・コアコモディティーCRB指数は、2018年12月24日に安値をつけた後、反発していたが、2019年8月7日にかけて再び下落した。サウジアラビアの石油施設攻撃後の9月16日には2カ月ぶりの高値をつけたが、その後は下落傾向で推移した。米中貿易協議は部分合意したものの、世界景気の減速懸念は残り、コモディティ相場は上値の重い展開となろう。
Ⅱ.エネルギー市況:ブレント原油は一時急騰後、再び下落して59ドル前後
国際指標とされるブレント原油は、8月7日には55.88ドルまで下落した後、サウジ石油施設攻撃後の9月16日には71.95ドルまで上昇したが、再び下落した。産油国の協調減産や中東の地政学リスクが押し上げ材料だが、需給に引き締まり感は生じない見通しであり、相場は浮揚力を欠いた状態が続きそうである。
Ⅲ.ベースメタル市況:銅は下落気味に推移して足元は5,700ドル台
銅相場は、4月17日に6,608.50ドルの高値をつけた後、9月3日に5,518.00ドルの安値をつけ、足元は5,700ドル台を中心に推移している。懸案である米中貿易協議は部分合意に達したものの、世界景気の減速局面は、当面、続くとみられ、銅相場は上値の重い展開となろう。
Ⅳ.貴金属市況:金相場は9月に1,550ドル超と6年ぶりの高値
金相場は、2018年8月16日に安値をつけた後、上昇基調で推移して、2019年9月4日に1,557.00ドルと2013年4月以来の高値をつけた。金相場は、株式などリスク資産選好が強まる中で、調整局面を迎える可能性があるが、米欧の金融緩和などを背景に調整しても下値は限定的とみられる。
続きは全文紹介をご覧ください。
テーマ・タグから見つける
テーマ・タグから見つける
テーマを選択いただくと、該当するタグが表示され、レポート・コラムを絞り込むことができます。
テーマ
テーマ