1.コモディティ市況全般:上向き始めたコモディティ相場
ドル建て国際商品市況全般の動向を示すリフィニティブ・コアコモディティCRB指数は2022年6月9日に2011年9月以来の高値をつけた後、2023年5月31日には2022年1月以来の安値をつけた。その後、一進一退を経て、2024年4月12日には2022年8月以来の高値に上昇した。資源需要を大きく上向かせるほどには世界景気は力強くないとみられる中、コモディティ相場は、上値は限定的ながら底堅い推移が見込まれる。
2.エネルギー市況:4月中旬にブレントは90ドル前後、WTIは85ドル前後まで上昇
国際指標のブレント原油は、2023年3月20日に70.12ドルと2021年12月以来の安値をつけ、9月28日には97.69ドルと2022年11月以来の高値に上昇した後、12月13日には72.29ドルまで下落したが、足元は90ドル前後で推移している。米中の景気・政策動向や地政学リスクを材料に、相場は一進一退が見込まれる。
3.ベースメタル市況:銅は4月中旬に9,600ドル超
銅相場は、昨夏以降、8,000ドル台で一進一退が続いた後、一時8,000ドルを割れたが、4月中旬には9,600ドル超に上昇した。銅などコモディティを投資先として有力視する見方が出ているようだ。だが、銅需要が明確に上振れるほどには、米中の景気は強くないとみられ、銅相場は高値圏での一進一退になりやすいだろう。
4.貴金属市況:金は3~4月は最高値更新が相次ぐ
金相場は、2月半ばに1,985.09ドルまで下落する場面もあったが、その後2,000ドル台を維持して推移し、3~4月は史上最高値の更新が相次ぎ、4月12日には2,431.29ドルまで上昇する場面があった。根強い米利下げ観測や中東・ウクライナの地政学リスクが相場を押し上げたが、スピード調整のタイミングがくる可能性がある。
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