1.コモディティ市況全般:持ち直しの動きも力強さを欠く
ドル建て国際商品市況全般の動向を示すFTSE・コアコモディティCRB指数は2022年6月9日に2011年9月以来の高値をつけた後、2023年5月31日には2022年1月以来の安値をつけた。その後、一進一退を経て2025年1月15日には2022年6月以来の高値に上昇した。もっとも、不透明要因が多い中、資源需要を大きく押し上げるほど世界景気に力強さはなく、コモディティ相場は底堅いながら上値は限定的とみられる。
2.エネルギー市況:足元は上昇傾向でブレントが82ドル前後、WTIが80ドル前後
国際指標のブレント原油は、2024年9月10日にブレントは一時68.68ドルと2021年12月以来の安値をつけ、足元は82ドル前後で推移している。トランプ政権発足を前に中東和平の進捗がみられたものの、米中の景気動向や政策対応など強弱材料の交錯が予想される中で、原油相場はまだしばらく方向感が出にくいだろう。
3.ベースメタル市況:銅は9月下旬~10月上旬の1万ドル台から下落して足元は9,100ドル前後
銅相場は、2024年9月下旬~10月上旬には1万ドル台を回復する場面があったが、足元は9,100ドル前後の推移となっている。中国の景気刺激策をやや好感する動きがあったものの、米関税引き上げや地政学リスクへの懸念により上値は重いとみられる。銅相場は、米中の景気・政策動向をにらみ、一進一退が見込まれる。
4.貴金属市況:金は10月下旬に史上最高値を更新して2,800ドル近く
金相場は、2024年10月31日に2,790.15ドルと史上最高値を記録した。その後、上値を抑えられたが、足元では一時2,700ドルを回復している。米追加利下げ観測が一段と後退している一方で、地政学リスク、中国人民銀行の金購入、次期米政権の政策に対する不透明感などが支援材料となり、底堅い推移が見込まれる。
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