【概況】~景気の回復ペースは鈍化
・米国経済は持ち直しの動きが続いているものの、景気の回復ペースは鈍化した。7-9月の実質GDP成長率(改訂値)は前期比年率+33.1%と、急減速した前期からの反動もあり統計開始以来最大の伸びを記録したが、10月以降の経済指標は改善ペースが鈍化し、とりわけ雇用の回復ペースは緩慢である。
・足元では、新型コロナの感染者数が急増し、多くの州で経済活動を制限する動きが再び広がっている。このため、経済活動再開にともなう景気回復は、今後一段と鈍化する公算が大きい。議会では、追加の景気対策の取りまとめに向けた協議が続いているものの、感染者数がさらに増加すれば、来年21年1~3月期にはマイナス成長に陥る可能性もあり注意が必要であろう。
・民主党のバイデン前副大統領は政権移行の準備を進め、来年1月の新政権発足後の最優先課題となるコロナ対策では、マスク着用の徹底やワクチン接種の指針などを盛り込んだ新方針の策定を目指している。また、経済政策では、新政権の柱となる財務長官にイエレン前FRB議長を指名し、金融市場や経済界で同氏の手腕への期待が広がっている。
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