中堅・中小オーナー企業の「見えない経営課題」への対処法 【後編】

2019/03/19 遠藤 慎良
経営戦略
中堅・中小企業経営

我々では民間企業における「中期経営計画」の策定と、その実行をご支援させていただく機会が非常に多くあります。この活動の中では、企業の経営課題をいかに正確に捉えるかが極めて重要な要素となりますが、オーナー企業の場合、一般企業(非同族企業)と比べて、その経営課題の設定に特に注意を払わなければならないポイントがあります。それはオーナー企業であるが故に表立って議論や検討がしづらい課題でもあります。しかし企業の継続的発展のためには目を背けてはならない課題でもあります。本稿ではこのような「見えない経営課題」、言い換えればオーナー企業において「踏み込みにくい経営課題」への対処方法をまとめます。

【前編】では「見えない経営課題」とはどういったものなのか、についてご説明します。
【後編】ではこの種の課題をいかにして特定し、どのようにして“個”から“組織”へ移管すべきかについてまとめます。

1.自社における「見えない経営課題」の特定 ~オーナーの決断が肝要~
自社の継続的発展のために解決しなければならない「見えない経営課題」を、どのように特定するかについて説明します。まず端緒としては、幹部、社員からの声を吸い上げるという方法が考えられます。ただ長年勤務してきた古参幹部の場合、オーナーが“個”で発現している機能ありきで、長い期間業務を行ってきたため、当たり前に存在する機能として空気のように認識すること自体が難しくなっている可能性があります。・・・・・(続きは全文紹介をご覧ください)

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