2015年度東海3県主要集客施設・集客実態調査外国人増加や暖冬の影響で、約7割の施設で前年比増と好調
2016/05/17 内田 克哉
東海
独自調査
観光
三菱UFJフィナンシャルグループの総合シンクタンクである三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(本社:東京 都港区代表取締役:藤井秀延)は、「2015年度東海3県主要集客施設集客実態調査」(東海地方の主要集客施設へ のアンケート調査、2016年4月実施:回答数は74)により、2015年度(2015年4月~2016年3月)の集客実態を分析 しました。
【調査結果の概要】
■各施設の集客数の状況 <資料① p.2参照>
- 「ナガシマリゾート」(三重県桑名市)が、1,515万人と10年連続でトップ。遊園地の新アトラクションや冬季のイル ミネーションが好調で、前年を上回る値となった。
- 2位は愛知県トップとなる約999万人の「刈谷ハイウェイオアシス」(愛知県刈谷市)で、メディアで取り上げられた 効果も大きく、前年比で18.9%と大きく増加した。
- 3位は約613万人の「中部国際空港セントレア」(愛知県常滑市)で、前年の大型イベントの反動で、前年比 1.2%の減少となった。
- 4位は岐阜県トップとなる約461万人の「国営木曽三川公園河川環境楽園自然発見館」(岐阜県各務原市) で、企画展や人気イベントの増強などにより前年比2.8%の増加となった。
- 5位は約432万人の「ナゴヤドーム」(愛知県名古屋市)で、コンサート、スポーツイベントが多く、前年比5.7%の 増加を示した。
- 上位10位以内で、前年と比較して順位を上げたのは、約258万人の「名古屋市東山動植物園」で、前年8位 から7位に上昇した。マスコミでも話題のゴリラの人気や、新規営業施設の影響もあり、前年比13.8%増加した。
■対前年比の傾向 ~7割の施設で増加~ <資料② p.3参照>
- 対前年比の集客数では、74施設中51施設(68.9%)が前年を上回った。夏場の台風など荒天が悪影響を及ぼ していた前年度から回復がみられ、全般的に好調な結果となった。
- 前年比87.6%で増加率1位を示した「花フェスタ記念公園」(岐阜県可児市)は、開園20周年記念が注目され、 大幅に集客を伸ばした。その他、増加率4位の「徳川美術館」(愛知県名古屋市)、5位の「愛地球博記念公園 (モリコロパーク)」(愛知県長久手市)、6位の「博物館明治村」(愛知県犬山市)をはじめとして、記念イベントや 長期間の大型イベントが開催された施設については、前年を上回る結果を示している。
- 「久屋大通庭園フラリエ」(愛知県名古屋市)は、2014年9月のリニューアルオープン後も、イベント等の開催に より集客を伸ばし前年比75.6%の増加となった(※参考値:前年度は約半年の数値)。
- 来場者が過去最高となる30万人を超えた「竹島水族館」は、2015年3月のリニューアル以降の来場者増加や、 ユニークな取組が多くのメディアに取り上げられた結果、前年比44.7%を示し、増加率では全体の3位に位置し ている。
■消費トレンド等 <資料③④ pp.4-5参照>
- 消費単価については、「消費単価全体」、「飲食」、「乗物体験等」、「買い物」といずれの項目も「変わらない」と 回答した施設が多くを占める。「消費単価全体」の動向では、17施設(26.6%)が「上がった」と回答し、全体の 1/4を占めている。
- 外国人旅行者については、「増えた」と回答した施設が28施設(38.4%)で、集客の増加に大きく寄与している。 中国や台湾の団体客の他、個人旅行者も増加傾向にある。
- 今年2月に浜松いなさジャンクションから豊田東ジャンクションの間が新規開通した新東名高速道路の影響に ついては、「好影響」、「悪影響」ともに少数であり、現時点ではまだ特徴的な傾向は見られない。
- 暖冬の影響については、21施設(29.2%)が「好影響」と回答し、屋外施設を中心として集客増に繋がった。
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