在宅勤務者の人数規模と属性

2021/02/24 横山 重宏
テレワーク
在宅勤務は何をもたらすか
独自調査
  • コロナウイルス感染症の拡大によって在宅勤務者1が大幅に増加したとされる中、本稿では、2020年10月時点での在宅勤務者の人数規模を推計しその属性や特徴を整理した。
  • 20~50歳代の(通勤する場合に)主にオフィスで働く雇用者(企業等に雇われる者)の中で、2020年10月に1週間当たり1日以上の在宅勤務者は、男性599万人、女性302万人の合計901万人であった。在宅勤務者の雇用者全体に対する割合は、男性が22.8%、女性が13.3%、合計が18.4%となる。
  • 在宅勤務者の週の在宅勤務日数構成は、男女とも「週4日以上」がほぼ半数を占め最も多く、次いで「週2・3日」が3割程度となっている。
  • 在宅勤務者の勤め先の全従業員規模は、「1,000人以上」が327万人(36.3%)で最も多く、「100~299人」が143万人(15.8%)、「300~999人」が117万人(12.9%)、「30~99人」が109万人(12.1%)で次いでいる。全体に大企業から中堅企業に多い。
  • 在宅勤務者の職種は、「事務職」が354万人と最も多く39.3%を占める。次いで、「専門職・技術職」の239万人(26.5%)、「管理職」の148万人(16.4%)が多い 。「サービス職」が56万人(6.2%)、「販売職」が38万人(4.2%)となっている。
  • 在宅勤務の雇用形態は、「正社員・職員」が734万人と81.4%を占める。「非正規社員・職員」は168万人(18.6%)となっている。非正規社員・職員では119万人(70.7%)が女性である。
  • 在宅勤務者の1日の通勤時間(勤め先に通勤した場合、往復時間) は、「30~60分未満」が262万人(29.0%)で最も多く、これに「30分未満」の180万人(19.9%)が次いでいる。
  • 勤め先の会社の中で自分と同頻度で在宅勤務をしている人の割合は、「ほとんどいない」が182万人(20.2%)で最も多い。その他には、「1~2割程度」から「ほぼ全員」まで広がっている。
  • 2020年10月時点の在宅勤務者について、在宅勤務の開始時期をみると、2020年4月以降が341万人(37.9%)で最も多い。次いで、「2020年1月以前から」が269万人(29.96%)と多い。その他、「2020年10月以降」が161万人(17.9%)となっている。

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【シリーズ「在宅勤務は何をもたらすか」タイトル一覧】

① 在宅勤務者の人数規模と属性・・・<本稿>
② 在宅勤務に伴う家事・育児時間及び運動時間の変化
③ 在宅勤務者のメンタルヘルスの現況
④ 在宅勤務に伴う「体力」の低下
⑤ 在宅勤務者の仕事のモチベーション・効率性に影響を及ぼす要因の検討
⑥ 在宅勤務を成功させるために必要な企業の取組


1 ここでは、自宅等での勤務の他、サテライトオフィスでの勤務を含む。

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