在宅勤務に伴う家事・育児時間及び運動時間の変化

2021/03/01 野田 鈴子、横山 重宏
テレワーク
在宅勤務は何をもたらすか
独自調査
  • 本レポートの目的
    • 本稿では、2020年10月時点で在宅勤務を行っている者を対象として実施したアンケート結果をもとに、在宅勤務によって通勤時間が減少した人々は、その分の時間を何にあてているのか、またその活用の違いはどのような要因と関連しているのかについて、主に家事・育児時間と運動時間に焦点をあてて分析を行う。
  • 結果概要
    • 在宅勤務を行っている者の1週間あたり「通勤、業務で歩いたりする時間」(以下、通勤時間)について、2020年1月と10月を比較すると、「1~2時間減少」が18.9%、「3~4時間減少」が6.6%、「5時間以上減少」が7.9%となっている。
    • 通勤時間の減少は、業種についてみると「情報通信業」「生活関連サービス、娯楽業」「学術研究、専門・技術サービス業」において、また従業員規模別にみると大企業において大きい傾向がみられる。
    • 通勤時間が減少した者について、その他の生活時間の変化をみると、「家事の時間」「家族との会話や団らんの時間」「業務で座っている時間」が特に増加している。
    • 一方、「仕事仲間・顧客等とのつきあいの時間」「余暇や仕事関係以外の人とのつきあいの時間」「通勤・業務以外で体を動かす時間」については減少傾向がみられる。
    • 共働き・子ども有り世帯について、家事・育児時間等の変化をみると、「家族との会話や団らんの時間」「育児時間」は女性の方が増加しているが、「家事時間」は、わずかではあるものの男性の方が増加している。
    • 家事・育児や子どもの勉強を見る時間について、日本国民全体での総時間変化をみたところ、家事時間については、一人当たりで、男性が約27.6時間、女性が約34.4時間の増加、育児や子どもの勉強を見る時間については、一人当たりで男性が約14.6時間、女性が約18.0時間の増加となっている。
    • 「体を動かす時間」の変化をみると、全体的に減少しているが、企業がコロナ禍以前より従業員の健康管理に積極的に取り組んでいる場合、やや増加している傾向がみられる。

続きは全文紹介をご覧ください。

【シリーズ「在宅勤務は何をもたらすか」タイトル一覧】

① 在宅勤務者の人数規模と属性
② 在宅勤務に伴う家事・育児時間及び運動時間の変化・・・<本稿>
③ 在宅勤務者のメンタルヘルスの現況
④ 在宅勤務に伴う「体力」の低下
⑤ 在宅勤務者の仕事のモチベーション・効率性に影響を及ぼす要因の検討
⑥ 在宅勤務を成功させるために必要な企業の取組

テーマ・タグから見つける

テーマを選択いただくと、該当するタグが表示され、レポート・コラムを絞り込むことができます。