インパクト投資

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インパクト投資とは、財務的リターンへの期待だけではなく、同時に環境や貧困などの社会的課題の解決を目的とする投資行動を指す。
2007年にロックフェラー財団が提唱したことが始まりであり、2009年には、インパクト投資を推進する国際組織GIIN(グローバル・インパクト投資ネットワーク)が誕生。以降、環境問題への意識変化やSDGsの達成に向けた国際的な取り組みの推進を背景として、欧米を中心に広まっていった。

GIINによると、世界全体のインパクト投資の運用資産額は、2021年で1兆1640億ドルに達している。日本においても、近年インパクト投資への注目度が高まっており、2022年にはインパクトスタートアップ協会が設立され、企業間でノウハウの共有などを行っている。

GIINは、インパクト投資を構成する要素として以下の四つを挙げている。
(1) 社会面・環境面の課題解決への貢献を意図する投資であること。
(2) 財務的なリターンを目指すものであること。
(3) 株式・債権・融資など、多様なアセットクラスでの取り組みであること。
(4) インパクト評価を行うことで、社会面・環境面における成果を定量的・定性的に把握し、それによって投資戦略がマネジメントされていること。

なお、類似するものとしてESG投資がある。しかし、ESG投資が「中長期的な企業価値の向上」や「投資リターンの最大化」のために環境や社会への影響を考慮するものであるのに対し、インパクト投資は上記(1)(4)の要素を必要とし、「社会課題を解決する投資となっているか」に重きを置く点で異なる。

(久保 明日香)