LTV
Life Time Value(ライフ タイム バリュー)の頭文字を取った略称で、「顧客生涯価値」とも訳される。ある顧客が自社の商品・サービスの利用を開始してから終了するまでの長期的な関係の中で、その顧客からどれだけの利益を得られるかを表す指標である。
LTVが注目されるようになった背景には、人口減少により新規顧客開拓の難易度が増していることが挙げられる。一般的に、新規顧客の開拓には既存顧客維持の約5倍のコストがかかるといわれる。そのため、既存顧客の維持と関係性の向上が重視されるようになり、LTV向上を画策する企業が増加した。
LTVの計算方法は多種存在するが、主に以下の計算式で算出される。
LTV=平均顧客単価×収益率×購買頻度×継続期間
よって、LTVを構成するこれらの要素を改善することが、LTVを高めることにもつながる。
また、LTVの向上を図る上で抑えておくべきポイントが2つある。
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(1) 顧客ロイヤリティー
ロイヤリティー(商品やサービスに対する愛着や信頼)が高い顧客ほど、「顧客単価」や「継続期間」などの向上が見込め、一人の顧客がもたらすLTVが高くなる傾向にある。 -
(2) One to Oneマーケティング
顧客と良好な関係を築いてLTVを高めるためには、データに基づき顧客一人一人に最適な提案をするOne to Oneマーケティングが重要だ。MA(市場分析)ツール、CRM(顧客管理)ツールの導入は、その有効な手段の一つである。
(久保 明日香)