RE100
「Renewable Energy 100%」の略称であり、アールイーヒャクと読む。グローバルな大企業における事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする国際的イニシアチブ(枠組み)を指す。
世界全体で地球温暖化対策に取り組むことに合意したCOP(Conference of the Parties:締約国会議)の動きは、国家だけでなく、世界をマーケットとする大企業にとっても注視すべきものである。加えて、企業のステークホルダーとなる株主は、ESG投資を重視した行動をとりつつある。脱炭素化への取り組みが、企業価値に直結しているといっても過言ではなくなってきており、RE100に加盟し、再生可能エネルギーを導入することで、環境先進企業として認められ、国内外へのアピールが可能となる。
RE100の加盟条件は、「グローバル、あるいは国内における認知度・信頼度が高い」・「主要な多国籍企業である(フォーチュン1000、あるいはそれと同等)」・「電力消費量が100GWh以上(日本企業は50GWh以上)」・「RE100の目的に寄与できる国際的・地域的な影響力を有する」を満たした企業であり、2022年6月現在、71社の日本企業が参加している。影響力のある企業でなければ加盟できない事から中小企業の加盟はほぼ不可能であるため、中小企業でも参加できる、RE100に類似した枠組み「RE Action(日本の中小企業を対象に、再生可能エネルギーによるエネルギー調達率100%を目標する新たな枠組み)」が2019年10月に、グリーン購入ネットワーク(GPN)、イクレイ日本(ICLEI)、公益財団法人 地球環境戦略研究機関IGES)、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)の4団体によって発足された。
(能登 優)