ROA
Return On Assets(リターン オン アセッツ)の頭文字を取った略称で、「アールオーエー」と読む。総資産利益率のことであり、企業の総資産(すなわち、総資本でもある)に対する、当期純利益(税引後の利益)の割合を示す。総資本利益率と同義である。
計算式は、ROA(%)=当期純利益÷総資産×100で表される。
損益計算書(P/L)に記載されている当期純利益と、貸借対照表(B/S)に記載されている総資産で構成されるROAは、総資産を用いていかに効率的に収益を上げているかを判断する財務指標のひとつであるが、企業によってかなりの差がある。
2022年の日経のBizランキングによると、日本で一番ROAが高い企業は51.6%の川崎汽船であり、2位は44.2%のダブルスタンダードである。50位以内に入っている会社のうち、業種がサービスのものが35社を占めており、効率的に収益を上げる傾向が強い。
ROAは、企業がすべての資本(負債+純資産)をどのくらい効率的に使って稼いでいるかを示す。ROAはROEと並び、数値が高いほど一般に好ましいとされ、代表的な指標のひとつとなっている。しかし、ROAが低くても先行投資による影響があり得るため、その内容に注意する必要がある。