BPaaSとは、Business Process as a Serviceの頭文字を取った略称で、クラウド上で提供される業務プロセス全体をアウトソーシングするサービスを指す。「ビーパース」とも表記される。
従来のビジネスプロセスアウトソーシング（以下、BPO）にクラウド技術を組み合わせたもので、企業は自社でインフラを構築することなく、必要な業務プロセスをクラウド経由で利用できる。これにより、スケーラビリティが高く、企業の成長や変動するニーズに柔軟に対応できるといった特徴がある。

BPOが物理的なリソースと人力に依存するのに対し、BPaaSはクラウド技術を活用して柔軟性とスケーラビリティを提供する。また、SaaS（Software as a Service）はソフトウエア利用に特化しているのに対し、BPaaSはビジネスプロセス全体を包括的にサポートする点で異なる。

BPaaSの主なメリットは以下の通りである。

• コスト削減
  初期投資やインフラ維持費が不要で、運用コストを削減できる。さらに、BPaaSプロバイダーがインフラを管理するため、自社の管理負担も軽減される。
• スケーラビリティと柔軟性
  需要に応じてリソースを調整でき、ビジネスの変動に柔軟に対応可能。例えば、季節変動の激しい小売業では、繁忙期に合わせてBPaaSの利用規模を拡大し、閑散期には縮小することができる。
• 専門知識の活用
  プロバイダーが最新の技術とベストプラクティスを提供するため、企業は専門知識を活用できる。これにより、業務効率を向上させ、競争力を強化することができる。