BPR
Business Process Re-engineeringの頭文字を取った略称で、「ビーピーアール」と読む。
企業の目的を達成するために、顧客志向をベースに、現在の業務内容、業務プロセス、組織構造等を抜本的に見直して再構築することを指す。
BPRが生まれた背景には、多くの企業において、時間の経過とともに社内部門の分業化・専門化が進み、業務の全体最適化よりも部門ごとの個別最適化が優先された結果、本来の企業目的を達成するための業務が非効率になったことが挙げられる。BPRは、このような個別最適化となった現状を、業務内容・業務プロセス・組織構造等を根底からデザインし直すアプローチである。
このアプローチは、M・ハマーとJ・チャンピーによる著書『リエンジニアリング革命:企業を根本から変える業務革新』(日本経済新聞社、出版年:1993年)により、多くの人に知られることとなった。ちなみに、本書において、リエンジニアリングを「コスト、品質、サービス、スピードのような、重大で現代的なパフォーマンス基準を劇的に改善するために、ビジネス・プロセスを根本的に考え直し、抜本的にそれをデザインし直すこと」と定義している。
BPRは日本語で業務改革と訳されることもある。類似の言葉として「業務改善」があるが、これは既存業務の効率化を目指すものである。
(吉川 太清)