パーキンソンの法則
パーキンソンの法則とは、イギリスの歴史学者・政治学者であるシリル・ノースコート・パーキンソンが当時の行政組織を研究するなかで、組織・運営と人間の心理作用に関する非合理的な行動の分析を説いた法則を指す。
パーキンソンの法則は以下の2つの法則から成り立つ。
- 第一法則:「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」
- 第二法則:「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」
第一法則は仕事の量と時間の関係を示す法則である。パーキンソンが述べた「公務員の数は、仕事の有無・軽重に関わらず、一定の割合で増加する。」が表すように、仕事における需要は、その必要性に関わらず、リソースが確保できる分まで増大する傾向にある。
第二法則は支出と収入の関係を示しており、第一法則を金銭の面から捉えた法則である。実際に、政府における財政支出は予算財源を超え、常に増加し続けているケースが多い。
パーキンソンの法則の肝は、イギリスの官僚制・財政状況から捉えた2つの法則が、現代の我々の生活にも当てはまる点が多いということだ。実社会における対策は細かく述べるとキリがないが、パーキンソンの法則を認知し、自分がその状態に陥っているか否かを見極めることが重要である。
(張 智視)
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