PPP・PFI

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PPPとは、Public Private Partnershipの頭文字を取った略称で、公共サービスの提供に民間が参画する手法を幅広く捉えた概念である。
公共施設などの建設や維持管理、運営などを民間と行政が連携して行い、民間のノウハウや技術などを活用し、行政の効率化を図るといった目的がある。

PFIとは、Private Finance Initiativeの頭文字を取った略称で、PFI法に基づき、公共施設などの建設や維持管理、運営などを、民間の資金と技術、経営能力を活用して行う手法である。
性能発注方式(*)で、資金調達を含めた複数業務を一括かつ長期間で発注するため、PPPの中でも特に民間に裁量を持たせている。

PPP・PFIによる再開発は、地方公共団体の厳しい財政状況や人口減少、公共施設の老朽化といった課題解決の手法として取り入れられており、公共住宅、道路、公園など公共施設で実施されている。
期待効果として、低コストで高品質な公共サービスの提供、公共サービスの提供における行政の関わり方の改善、民間の事業機会の創出が挙げられる。
平成10年ごろより進められてきたこの取り組みは、令和4年には累計1000件に到達した。また、入居者増や利用者増など町の活性化に寄与した事例が確認されており、着実に市場規模を広げている。

一方で、官民それぞれで以下のような課題があり、導入の際は留意が必要となる。

  • 公共:案件によっては民間主導となるため事業コントロールの難易度が上がり、案件の長期化による予算管理の負担が発生する。
  • 民間:公共案件の受注に向けた時間とコストを要する。

PPPの手法のうち、PFI以外では包括的民間受託(主に維持管理業務を、民間事業者に対して長期契約等により性能発注・一括発注する委託手法)、指定管理者制度(公共施設の維持管理・運営等を、民間事業者等を指定して実施させる手法)などがある。

*発注者が求める構造物などの性能を規定し、その性能に満足することを要件として発注する方法。仕様発注方式と比較して、受注者の工夫がしやすい方式。