CASE

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Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared&Services(カーシェアリングとサービス)、 Electric(電気自動車)の頭文字を組み合わせた造語。2016年9月に開催されたパリモーターショーにおいて、ダイムラー社(現メルセデス・ベンツグループ)が発表した中長期戦略の中で用いたのが始まりである。

2020年代以降の自動車業界を象徴する言葉として注目され、自動車メーカー各社はこれら4つのテーマを組み合わせることで、単に車を作る会社からモビリティカンパニーへのモデルチェンジを図る動きが活発化している。

Connected(コネクテッド):車に搭載された通信機器で外部と情報のやり取りを行い、周辺の道路状況などのデータを取得・分析する。
Autonomous(自動運転):技術レベルでは各社大きく進んでいるものの、法整備不足が発展の障壁となっている。
Shared&Services(カーシェアリングとサービス):個人の持ち物と考えられていたクルマを、単に移動手段としてだけではなくサービスとして利用する動きが広がっている。
Electric(電気自動車):自動車業界は環境への影響が特に大きいと考えられており、環境対応技術の本命として位置付けられている。
自動車メーカーや部品メーカーには、これら4つの技術それぞれの開発を進めるだけではなく、ソフトウェアを含めた技術をうまく組み合わせた自動車開発が求められている。そのため、自動車業界では業界の枠を超え、それぞれの技術に関して専門性を持った企業間の連携が活発化しており、さらにはこれまでクルマを製造していなかった通信事業者などもCASEに参入する動きを見せている。

(村松 諒哉)