グリーン材料

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環境負荷軽減に貢献する材料の総称である。植物由来の原料が使われ、カーボンニュートラル(実質排出量ゼロ)の条件を満たす材料を主に指す。

グリーン材料は二酸化炭素の排出量を抑えるカーボンニュートラルを目指す時代において、企業・消費者に対して絶大な好印象を与える。
代表的なものとして、バイオマスプラスチックが挙げられる。
バイオマスプラスチックは、植物をはじめとした再生可能な生物由来の有機性資源である「バイオマス」を原料とするプラスチックを指す。
バイオマスプラスチックに含まれている炭素は、元々大気中に存在した二酸化炭素を植物が取り込んだものであるため、燃やす事で二酸化炭素が発生しても、地球全体の二酸化炭素は増えていないと見なせる。
こうしたグリーン材料は、今後国内外で急速な普及が見込まれる。

最近はグリーン材料の実用化事例が増えている。
たとえば、三菱ケミカルはトウモロコシや小麦など植物由来のでんぷんや糖から造られる化合物を原料とした、バイオエンジニアリングプラスチックを実用化している。
このバイオエンジニアリングプラスチックは、耐衝撃性や耐熱性、透明性や傷つきにくい特性も備えているため、ダイハツ工業における小型SUV(スポーツ用多目的車)のステアリング部品、いすゞ自動車におけるトラックの外装部品に採用されている。

(能登 優)