科学的介護情報システム（Long-term care Information system For Evidence）の頭文字を取った略称で、「ライフ」と読む。
ADL（日常生活動作）や栄養、口腔・嚥下、認知症等の介護サービス利用者に関するデータや、介護事業所で行われているケアの計画・内容を登録するシステムを指す。

従前のような介護従事者の経験則ではなく、介護データを活用した科学的な裏付けに基づく介護の実現を目指すため、2021年度より厚生労働省が運用を開始した。LIFEに入力されたデータは厚生労働省のデータベースにて蓄積・分析され、入力した事業所にケア内容のフィードバックが行われる。
運用開始と同時に居宅介護支援を除くすべての介護サービスに「科学的介護推進体制加算」が設けられており、LIFEを通じた科学的介護の実現を推進したいという厚生労働省の姿勢が示されている。

LIFEは従前より運用していた「VISIT」と「CHASE」と呼ばれるシステムを統合したものである。

• VISIT（ビジット）：リハビリテーションに関する情報を収集するシステム。2017年度より運用が開始された。
• CHASE（チェイス）：介護サービス利用者の状態やケア内容等の情報を収集するシステム。2020年度より運用が開始された。

（片桐　涼）