量子コンピューター

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量子コンピューターとは、「重ね合わせ」や「量子もつれ」といった量子現象を用いて、従来のコンピューターでは現実的な時間や規模で解けなかった問題を解くことが期待されるコンピューターである。
量子コンピューターは特定問題の解決が得意である一方、ロジック計算や演算処理といった計算は従来のコンピューターの方が強いため、今後も共存していくことが想定されている。

「量子アニーリング」と呼ばれるタイプは、すでに市場で物流問題の解決や生産計画の最適化、さらにはAIを用いた画像処理等に適用され成果が出ている。今後は、「量子ゲート」と呼ばれるタイプが、量子化学方式を使った新しい材料開発や、「光・量子通信」を使った方式によりセキュリティをさらに強化したシステム開発に使われていく。
量子コンピューターの市場規模は現状20億ドルといわれており、2040年には約200倍の4,500億ドルになると予想される。

日本は海外に比べて、社会実装が遅れているのが実情である。
従来は社会成果が出るまでに10年かかるといわれていた国内の量子コンピューター技術だが、今後は量子コンピューターを現状のCPSプラットフォームと連携することにより開発スピードが加速され、数年以内に社会実装されていくことが期待されている。