リカーリングモデル
リカーリングモデルとは、リカーリングレベニューを実現するためのビジネスモデルを指す。
「リカーリング(Recurring)」は「繰り返される」「循環する」、「レベニュー(Revenue)」は「収益」を意味し、製品/サービス販売後も取引が続き、継続的に収益が期待できるビジネスモデルのことである。
リカーリングモデルに属するビジネスモデルは複数存在し、旧来からあるものでは「リース」や「ジレット」、近年に登場または注目されているものでは「サブスクリプション」や「フリーミアム」が該当する。
ちなみに、「ジレット」とはカミソリメーカーのジレット社が採用したビジネスモデルで、商品本体を無料もしくは低価格で提供し、消耗品となる付属品を販売して収益を継続維持する手法。「消耗品モデル」とも呼ばれる。
リカーリングモデルが昨今注目される背景・要因はさまざま存在するが、主たるものとしては「ICTの進化」・「消費者における価値観の変化」がある。
「ICTの進化」とは、ネットワークおよびデバイスの性能向上やクラウドの普及等を指し、(過去には実現困難であった)商品/サービスの利用情報の取得や、それに伴うソフトウェアを通じたアップデートによる提供価値向上といった、継続的な収益化を前提とした商品/サービス設計を「ICTの進化」が可能としている。
続いて、「消費者における価値観の変化」とは、若年層を中心に「所有」よりも「利用」という価値観に重きを置く消費者が増えていることを指す。この価値観の変化は、従来の商品/サービスの購入時ではなく、それ以降に継続的に発生する利用により価値を感じることを意味しており、リカーリングモデルへの関心を高めている。