レベニューシェア

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レベニューシェア(Revenue Sharing)とは、複数企業が相互に協力して事業を行い、その結果として得られる収益(Revenue)を分配(Sharing)するビジネスモデルを指す。

商品、サービスを販売する場合、通常はあらかじめ「単価」を定めて取引を行うのに対し、レベニューシェアモデルでは得られた収益の「分配比率」を定めてから取引を開始する。主に新サービスの開発等で採用され、お互いが開発費を負担することで事業パートナーとなり、事業の成功に向け協力して進めていくこととなる。自社が十分な利益を得るためには収益の最大化が必要であるため、事業成功に対するコミットメントが発生しやすく、相互に連携を取る環境が整いやすいという特徴がある。
レベニューシェアモデルを採用する場合、締結する契約には注意を要する。特に分配比率、費用負担比率、役割分担、共有資産の有無、意思決定プロセスについては明確に定めておく必要があり、両社でしっかりと協議したうえ、納得した形で決定することにより、事業パートナーとしての信頼感の醸成にもつながり、事業成功の確率を高めることができる。

収益(売上)を分け合うモデルのほかに、利益を分け合う「プロフィットシェア(Profit Sharing)」というビジネスモデルも存在するが、レベニューシェアという言葉を使いつつ、分配対象が利益になっているケースもあるため、言葉の使い方には注意が必要である。

(羽生 直人)