6G

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6Gとは、6th Generation Mobile Communication Systemの頭文字を取った略称で、現在普及している5Gの性能をより進化させた、第6世代移動通信システムを指す。

6Gの前世代である5Gは、2020年3月からサービスが開始され、特徴として「高速大容量」、「高信頼・低遅延通信」、「多数同時接続」といったものがある。6Gではこれらの特徴がさらに進化し、 5Gと比較して50倍の伝送速度、10倍の反応速度、10倍の機器連結数といった性能が見込まれている。
併せて、「空・海・宇宙への通信エリア拡大」、「超低消費電力・低コストの通信実現」、「産業向け用途における超高信頼通信」などの新しい技術にも期待が寄せられている。
日本においては総務省が研究開発を推進し、技術を巡っては、世界中で主導権争いが激化している状況だ。本格的な実用化は2030年ごろを目指しており、国内ではNTTドコモや情報通信研究機構(NICT)などによって研究開発が進められている。

6Gの普及によって、社会は大きく変わると考えられている。
例えば、開発が進められている「人間拡張」技術は、脳や身体の情報をネットワークに接続し、人間の感覚を拡張させるものだが、6Gの「超高速・大容量通信」によって、ネットワーク通信速度が人間の神経反応速度を上回り、スキルや感情、五感の共有が実現できるとされている。
他にも、「超低遅延」によって無線通信でのタイムラグがゼロに近づき、AIや遠隔制御ロボット・機器の動作がより人間に近づくと考えられている。それにより、人間以上の機敏な動きや繊細な受け答えができるようになる可能性もある。
このように、6Gはさまざまな分野における新技術の基盤になると考えられており、それによって新たなビジネスが広がっていくとされている。

(能登 優)