次世代データセンター
次世代データセンターとは、通信速度が400Gb/s以上で、カーボンニュートラルを達成しているデータセンター(以下DC)のことを指す。
DC市場はDATA BRIDGE MARKET RESEARCHによれば、年間9.6%でグローバルに成長し続けているが、2024年3月時点で日本のDC数はアメリカの5,381に対して219と、わずか1割にも満たないのが現状である。理由は、他国に比べて個人のインターネット利用時間が短く、企業のIT投資も遅れている等、データ使用量そのものが少ないためである。
最近のDCはカーボンニュートラルに対応すべく、PUE(Power Usage Effectiveness、電力使用効率)を重視している。
特にGAFAレベルの企業になるとPUEをグローバルで一元管理しており、数値を1.1以下(1.0が理想値)に抑えて、AI/ML(機械学習)に対応した高熱サーバー環境でもカーボンニュートラルを達成している。しかし日本のDCは、GAFAの要望するような通信速度や最新のスペックを備えていないのが現状だ。
今後、日本がDCビジネスで生き残るためには、機能特化型のDC―たとえば、自動車の自動運転用エッジコンピューティング環境を実現するDCや、さらには、クラウド・セキュリティ機能を向上させた量子通信を組み合わせたサーバーを搭載する、医療機関専用のDC等―の開発が考えられる。