シナリオプランニング

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シナリオプランニングとは、企業経営における計画策定手法の一つを指す。
今後起こり得る環境の変化を考慮し、複数の未来シナリオを描くことで経営戦略/事業方針の立案に活用する。

シナリオプランニングではバックキャスティングの視点から、以下の流れに沿って計画を策定する。

(1) マクロトレンド(地球温暖化やデジタル社会の到来など)および、将来的に起こる可能性がある環境因子の抽出
(2) 重要な因子の抽出および分岐点の特定
(3) 分岐点を踏まえた未来シナリオのストーリー化
(4) 未来シナリオ上で生じる社会課題の抽出
(5) 社会的課題と自社のパーパスを踏まえた理想の社会像描出

上記の流れを含めて全社ビジョンや中期経営計画を策定することで、計画の柔軟性向上、不確実性に対処するための組織体制の最適化、シナリオ公開による外部との共創活動促進、といったメリットが期待される。

シナリオプランニングは元々米軍から生まれた手法だが、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル社が事業戦略に活用し、1973年の石油危機を乗り越えたことで経営への活用が注目されるようになった。VUCAの時代到来に伴い、複数の未来を認識し対策するために、本手法を活用した企業経営の取り組みが進んでいる。