サプライチェーン
英語ではSupply Chain。供給連鎖の事。製品の原材料や部品の調達から販売まで、生産と流通のプロセスの一連の流れを指す。
サプライチェーンは、自社のみならず、協力会社等の自社以外を含めて、モノの流れを捉えることが大きな特長であり、消費者の手に届くまでのフロー全体を捉える事が必要となる。「サプライチェーン・マネジメント(SCM)」という手法は、サプライチェーン全体を最適化することで供給の効率化を目指している。
政府は2050年までに、カーボンニュートラル(二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量から、植林等による吸収量を引いた合計を実質的にゼロにする施策の事。脱炭素ともいう)を目指していることに伴い、環境省では温室効果ガスを効率的に削減できる方法としてサプライチェーン排出量を念頭に置いた「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」を作成した。これは、自社だけではなく、関係するあらゆる事業活動を合計した温室効果ガス排出量をScope1・Scope2・Scope3(カテゴリ:1~15)の各基準に分けて考えることで、排出量におけるホットスポット(エネルギーや事象の発生が特に高い値を示す地点)を特定し、優先削減取り組み対象を特定できる等、取るべき削減対策を明確にする事や、自社だけでは難しい削減が可能になる事を目的としている。