企業価値を成す、財務データと非財務データの両方を投資家等に伝える企業紹介を指す。

統合報告書は、決算書だけでは見えない、企業価値を判断するための指針として活用されるものであり、アニュアルレポートや年次報告書と呼んでいる企業もある。投資家や消費者等だけでなく、統合報告書の作成プロセスを通じて、経営層から一般社員までの認識を統一し、どのように自社が価値を創造していくのかという理想像を共有することができるとされている。

統合報告書は、2011年に国際統合報告評議会（IIRC）が統合報告に関するディスカッション・ペーパーを公表したことが始まりとされている。日本では、時価総額上位のグローバル企業を中心に、企業価値の向上のために各企業が統合報告書を作成・発行し始めた。現在は、上場企業だけでなく、企業の社会的責任へ関心のある投資家や消費者等に向けて、非上場企業や大学等の機関でも作成・発行される傾向がある。