坪効率

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坪効率とは、店舗の面積に対する売り上げの効率を示し、坪当たりの売上高を表す指標を指す。小売業において店舗の生産性を測る指標であり、通常「売上高÷売場坪数」で計算される。

坪効率は、店舗の規模や立地、業態によって大きく異なる。一般には、食料品など粗利益率の低い最寄り品の坪効率が高く、衣料品など粗利益率の高い買い回り品の坪効率は低くなる傾向にある。店舗の大きさにかかわらず、どれだけ効率的に売り上げを上げているかを評価するために使われる。

小売業経営にとって、坪効率のアップが生産性向上の決め手である。坪効率を向上させるためには、以下のような施策が考えられる。

(1) 商品ディスプレイの改善
適切なサイズの什器やディスプレイを使用して商品を見やすく配置することで、購買意欲を高める。
(2) 導線の見直し
店内の通路幅を広く取り、顧客がゆっくりと商品を見ることができる環境を整える。
(3) ターゲット層に応じた商品提供
時間帯や顧客層に応じて提供する商品やメニューを変更することで、来店者数と売り上げを増やす。
(4) 新規顧客獲得施策
クーポンやSNSでの集客など、新しい顧客を引き込むための戦略を実施する。

特にチェーンストアでは、全店舗で坪効率を一定に保つことが効率的な運営につながる。これは、坪効率を同じ状態で維持することによって、「業務標準化」(業務フローを最適化すること)が可能となり、多店舗展開のための経営手法である「チェーンオペレーション」の土台となるためだ。