第6次産業
第6次産業(農林水産省による表記で統一)とは、第一次産業従事者が生産物の生産だけでなく製造・加工・流通・販売にも関わることで経営の多角化を行い、従来第二次(製造・加工)・三次産業(流通・販売)事業者が得ていた加工費や流通マージンを第一次産業従事者自身が収益として得る取り組みのこと。
この名称は、第一次産業の1と第二次産業の2、第三次産業の3を掛け算すると“6”になることに基づく造語(東京大学名誉教授 今村奈良臣氏による提唱)である。
第6次産業化の一般的な流れとしては、特に“第一次産業商品の地域ブランド化”、“消費者への直接販売”、“レストランの経営”などが推奨され、地域活性化に有効な一事例として注目されている。
水産物を例にとると、
(第一次産業)地域ブランド化した魚を収穫する。
(第二次産業)製造・加工工場にてすり身に加工する。
(第三次産業)系列レストランで揚げ物として販売する。またはブランド化した食品としてオンライン販売を行う。
といった流れが一般的である。
(井上 大輔)