TCFD

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Task force on Climate-related Financial Disclosures(タスクフォース オン クライメイト リレイテッド ファイナンシャル ディスクロージャーズ)の大文字部分の頭文字をつなげた略語であり、ティーシーエフディーと読む。気候関連の財務情報開示のタスクフォース(特定の目的を果たすため、一時的に集められた集団)を指す。

金融システムの安定を損なう恐れがある気候変動の問題として、洪水や暴風雨等の物理的リスク、気候変動による損失により起こる賠償責任リスク、低炭素経済への移行に伴う温室効果ガス排出量の多い金融資産の再評価による移行リスクの3リスクが挙げられており、これらを回避することで問題解決だけでなく、企業経営にとって明確な機会になりうると言われている。

TCFDは、G20の要請を受け、FSB(金融安定理事会)により、気候関連の情報開示及び金融機関の対応をどのように行うかを検討するために設立された。委員長はマイケル・ブルームバーグ。2017年6月に最終報告書を公表し、企業等に対してガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標の4項目について開示することを推奨している。2020年2月時点で、46ヵ国と1,056の企業・政府・国際機関・民間団体等がTCFDへの賛同を表明しており、日本は222と世界第一位である。日本は民間主導で、2019年5月にTCFD コンソーシアムが設立され、2018年12月に経済産業省が作成した「TCFDガイダンス」を改訂し、2020年7月、「TCFDガイダンス2.0」を公表した。2022年3月には、業種別ガイダンス(国際海運)が追加されている。