【健康経営とフェムテック】 「正社員男女の健康意識に関する実態調査」を実施
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:池田 雅一)は、働く男女を対象とした独自調査「正社員男女の健康意識に関する実態調査」を実施いたしました。このほど、その調査結果をとりまとめましたのでお知らせいたします。
調査の趣旨
本調査は、従業員の健康管理を経営的視点から戦略的に取り組む「健康経営」に関連し、経済産業省が2019年に月経随伴症状による1年間の社会経済的負担が総額6,828億円との試算を発表した他、企業における健康経営や、女性(female)とテクノロジー(technology)を掛け合わせた「フェムテック(FemTech)」市場の拡大など、「女性と健康」に関する注目が高まっていることを受けて実施しました。20歳~69歳の正社員男女各1,000名に対してアンケートを実施し、回答を得ました。
調査結果のポイント
- 健康的な生活のために企業に求める支援として、男性での回答順位が高い「長時間労働の是正」と「柔軟な働き方の導入」を進めることが、男女ともに健康的な生活に繋がる可能性がある。
- 「女性特有の健康課題(月経や更年期等)に関する悩み」について、女性からは「職場における理解や気遣い」「生理休暇等を取得しやすい環境」等の支援を求める声が多いが、男性の半数がその存在自体に気付いていない。
調査レポート
調査結果の全文は、下記URLよりご覧いただけます。
URL : https://www.murc.jp/wp-content/uploads/2022/04/survey_220428.pdf
調査担当者からの提言 ~フェムテック企業のサービス開発における方向性~
今回の調査では、女性の健康課題の解決のためには、まず本人が、生理周期の把握やホルモン検査など、自身の健康課題を「可視化」して把握することのほか、企業が本人及び上司や同僚等の周囲に対して、女性の健康に関する正しい情報提供を通じて職場の理解や気遣いを醸成する基盤作りを行うことの必要性が明らかになった。
フェムテックサービスの開発にあたっては、職場における女性の健康課題を解決する観点から、健康上の悩みについて気づきを与え、周囲に対し、相談する機会を作ったり、支援を得られるように、社会において、女性の健康課題についての知識や理解を広めていったりすることにつながるソリューション提供を検討することが重要だと言える。
さらに、生理痛や更年期症状等の課題に対しては、休みたい時に休めたり、配慮を受けられたりするようなコミュニケーションが求められており、ここにフェムテックサービスが介在できる可能性がある。たとえば、女性の健康状態に関するデータの取得により、心身の異常の把握を可能にするサービスや、痛みや症状のレベルについて時系列や周囲との比較により、自分が休むべきであることに気づき、それを周囲に理解してもらえるようにするサービスなどが想定される。
調査概要
(1) 調査対象
■全国の20歳~69歳の正社員男女2,000人
・ 男女各1,000人、20代・30代・40代・50代・60代に均等に割り付け
(2) 調査時期
■2021年11月19日(金)~2021年11月22日(月)
(3) 調査手法
■Webアンケート
(4) 調査項目
■回答者属性
・業種、職種、役職、会社規模、女性従業員比率、世帯構成、勤務時間や休暇の取得しやすさ、リモートワークの状況
■自身の健康状態
■健康を維持に向け会社に求める支援
■特に、女性の健康状態における課題と会社に求める支援
本件に関するお問い合わせ
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