日本企業のあるべきガバナンス体制

2007/07/01
グローバルガバナンス
グローバルルール
コーポレートガバナンス

1990年前後からの東西対立の解消とIT・通信技術の発展の下でモノ、カネ、ヒトの国際間移動は飛躍的に活発化することになり、世界経済の急速なボーダレス化が進展、正に「世界は一つのマーケット」という時代になってきた。今後を展望しても大規模な核戦争や超大国の経済的破綻という事態でも生じない限り、世界経済がこの傾向を一段と強めることは疑いなく、いかなる国もグローバル化を避けて経済繁栄を期待することはできなくなっている。バブル崩壊から10数年経った今、日本も次第にグローバル競争への対応が進んでいるが、欧米・アジア諸国の先進企業はより早いスピードで変革・前進を辿っているため、今後日本はよほど変革のスピードを上げない限り一層地位が低下していくであろう。
日本企業がこれから名実ともに世界第二位の経済大国としての地位を維持するため何が必要なのだろうか。結論は簡単なように思われる。「日本型経営」を誇りとしている経営者からは反撥を受けそうだが、「日本的」なるものを忘れ去り、素直に主要経済国間で認知されているルールを「グローバルルール」として受け入れ、堂々と国際間競争に勝ち残っていくことではなかろうか。「日本発」として世界に認められるようになった経営手法、例えば「ジャストインタイム」「カイゼン」等は世界各国に受け入れられ、言わばグローバルスタンダードになっている。企業統治に関する限り、「日本型ガバナンス」はグローバルに受け入れられる内容にあまりに乏しい。コーポレート・ガバナンスについてはできるだけ早く世界共通のコンセプトとルールを受け入れるべきだと言えよう。

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