概要
近年、自然災害の激甚化や地政学的な緊張の高まり、サステナビリティ経営の深化による新たな課題の出現など、かつては想定が困難であったリスクが次々と顕在化しています。このような環境下において、企業が自社の中長期的な企業価値向上のためのビジョンや戦略を着実に策定・実行するためには経営判断に資するリスク管理が必要です。
しかし、これまで多くの日本企業では、一般的に「戦略」と「リスク管理」は相反する性質として別々に議論され、時には「過剰な攻め」や「過剰な守り」となっているケースも少なくありません。今後、各企業において「戦略」と「リスク管理」を一体とした企業経営を実現するために、当社では「攻め」と「守り」の両面から、グループ・グローバルで最適なリスクマネジメントの構築・強化を支援いたします。
当社の強み
当社は、事業会社に対する「攻め」と「守り」の両面からの豊富な支援実績にもとづき、リスクマネジメントに関する方針・規程の策定や体制構築から始まり、リスクマネジメントプロセスの構築・導入、そしてトレーニングやシステム導入等による定着化・効率化まで、川上から川下のあらゆるフェーズで支援することが可能です。
また、金融機関向けの支援実績も豊富であり、リスクの定量化を通じた「攻め」のリスク管理手法の構築や、保有する営業債権に対する信用リスク管理や審査体制の構築・高度化など、金融機関におけるノウハウを元にして、事業会社におけるリスクマネジメントのさらなる深化を支援いたします。
ご支援サービス
グループ/グローバルベースでのリスク管理態勢の構築・運用
- リスク/インシデント/クライシスマネジメントの高度化とGRCシステムの導入
- ESG/SDGs時代におけるリスクマネジメントの高度化
- 「戦略」と「リスク管理」の統合およびデジタルプラットフォームの活用によるガバナンス強化
- 地政学リスクの高まりをきっかけに注目を集める経済安全保障・海外危機管理への対応
グループ/グローバルベースでのインシデント管理態勢の構築・運用
金融機関のノウハウを活用したリスク管理態勢の構築・高度化
- リスクアペタイト・フレームワークを活用した経営の高度化
- 営業債権等の信用リスク管理
- ALM(資産負債の総合管理)における金利リスク量の計測
- 不動産等の保有資産のVaR計測
- 金融機関におけるトップリスク管理
実績のご紹介(一例)
全社的リスクマネジメント態勢構築
リスクマネジメント体制やプロセスのあるべき姿を策定の上、規程類への反映と運用の定着化を支援(メーカー、金融、製薬 など)
新規投資案件に係るリスク評価/審査手法の高度化検討
新規投資を行う際の検討プロセスやリスク評価手法に関して、あるべき姿の策定を支援(建設 など)
営業債権の信用リスク管理態勢高度化
信用リスクの定量化を通じて大口取引先のリスク集中度を可視化するとともに、信用リスク評価やモニタリングといった態勢に対する現状診断により高度化を提言(専門商社など)
金利リスク管理におけるEaR計測(将来の期間損益変動)
市場金利の変動に対して、資産負債が受ける影響を特定し(EaR計測)、市場変化に強い資産負債のポートフォリオを目指すためにALM態勢構築を支援(大手信販会社など)
保有資産のVaR計測(保有資産の最大損失額)
不動産をはじめとする保有資産の価値が、将来的にどの程度下落するかといったリスクを定量化する仕組みを構築(不動産会社など)