気候変動(脱炭素、エネルギー、排出量削減戦略、TCFD)

気候変動
脱炭素
エネルギー
排出量
TCFD
カーボンニュートラル

概要

中央官庁や地方公共団体、研究機関を含む各種公的機関、民間事業会社などのお客様に対して、カーボンニュートラルの実現に向けて社会全体が目指すべきビジョンを提案し、それを実現するための戦略策定支援を行っています。当社のメンバーは、気候変動分野の専門家集団として、国内外の気候変動政策、脱炭素ビジネス、脱炭素エネルギーなどの幅広い業務領域に取り組んでいます。

気候変動政策

日本政府は、国連気候変動枠組条約の下、パリ協定に基づく2030年排出削減目標やカーボンニュートラルの達成に向けて、さまざまな排出削減政策・対策を実施しています。当社は、国の気候変動政策の基盤情報となる温室効果ガス排出・吸収目録(温室効果ガスインベントリ)の作成・改善を支援するとともに、国連気候変動枠組条約事務局に提出する各種報告書の作成支援、温室効果ガス排出・吸収量の増減要因の分析、将来排出量の予測などを実施しています。
また、パリ協定の下での温室効果ガス排出削減目標(NDC)・透明性・気候変動緩和・適応などに関する国際交渉支援、地方自治体のカーボンニュートラル政策の実行支援、途上国や国際機関の政策や活動の支援などを実施しています。

温暖化対策における市場メカニズムの活用

日本政府は、地球温暖化対策の一環として、途上国における温室効果ガス排出削減・吸収に貢献するため、二国間クレジット制度(JCM)を実施しています。当社は、JCMの制度検討・設計から、制度文書の作成、JCMパートナー国との交渉、事務局としての制度運用支援まで、調査・分析や検討のみならず実施段階も含め、JCMの実施を全般的に支援しています。
また、当社は、パリ協定での市場メカニズムの活用に関する国際交渉を支援しているほか、市場メカニズムを活用した脱炭素社会への移行を促進する各国の政策や、そのような移行に対応する企業の戦略や情報開示の動向に関する調査・分析を行い、政策提言や戦略策定支援を行っています。

エネルギーの脱炭素化に向けた調査・支援

当社は、気候変動対策の鍵となるエネルギーの脱炭素化について、制度設計・制度運用支援(FIT制度、省エネ法、電気・ガス事業制度等)から、技術開発事業・実証事業の支援まで幅広いご支援を提供しています。調査テーマとしては、再エネ電気・熱、水素、省エネ技術、セクターカップリング、仮想発電所(VPP)・デマンドレスポンス(DR)など幅広いテーマに対応しています。
また、各地域で再エネ普及や脱炭素化を推進する団体や、当社の他分野の研究員と連携することで分野横断・地域横断のご支援(バイオマスエネルギーの活用、ナッジによる脱炭素ライフスタイル転換促進、地域エネルギー計画策定等)を提供しています。

民間企業の脱炭素支援コンサル~ネットゼロ移行戦略、気候関連開示

当社は、国際社会の動向や政策方針を踏まえつつ、上場企業を中心に進むカーボンニュートラル経営の実現を支援しています。SCOPE3等の温室効果ガス(GHG)排出量の把握を皮切りに、当社コンサルタントが、①脱炭素社会への移行に伴うリスク・機会の分析(ISSB S2開示基準対応)、②GHG排出量ネットゼロに向けたロードマップ(移行計画、SBT認定支援)、③再生可能由来電力やクレジット調達に向けた戦略策定、④EUの国境炭素税(CBAM)等の規制対応支援、⑤土地利用に伴う排出(FLAG)や炭素回収貯留・利用(CCUS)等の新たな脱炭素課題への対応支援など、脱炭素経営の高度化をワンストップで支援いたします。

環境・エネルギーコンサルティングのご紹介
※ISSB:国際サステナビリティ基準審議会
※SBT:Science Based Targets(パリ協定が求める水準と整合した企業が設定するGHG排出削減目標に対する国際的な認定制度)

民間企業の環境ビジネス・環境技術の普及促進支援コンサル

カーボンニュートラル社会や経済循環社会の実現に向けて、企業が自社の強みを生かしてビジネス自体を社会課題解決型・環境貢献型に変革することが期待されています。移行のための資金供給(トランジション・ファイナンス)が拡大する局面において新たなビジネスに踏み込む機会でもあります。
当社コンサルタントは「経営コンサルタント」と「環境課題・社会課題の専門家」の両方を兼ね備えており、有用な支援を実施しています。

  • 製品ライフサイクルCO2分析支援(製品カーボンフットプリント)をベースに、サプライチェーンの環境負荷低減、製品・サービスの付加価値向上、環境マーケティングに寄与
  • 官民連携型の環境ビジネスへの参入支援 (二国間クレジット(JCM)制度活用、水環境改善プロジェクト、炭素除去プロジェクト 等)
  • 再生可能エネルギー事業やバイオエコノミー関連事業への参入支援

実績のご紹介(一例)

●気候変動政策

国内における気候変動政策関連業務

  • 温室効果ガスインベントリ算定方法調査・検討等委託業務(環境省)
  • 国連気候変動枠組条約・パリ協定の下での報告・審査等に関する調査委託業務(環境省)
  • 温室効果ガスインベントリを活用した地球温暖化対策の促進方策検討等委託業務(環境省)
  • パリ協定等に関する国際交渉支援等業務(環境省)
  • 森林等の吸収源に関する調査業務(環境省)
  • 令和5年度気候変動に脆弱な開発途上国へのロス&ダメージ支援手法検討調査業務
  • 令和3年度国際協力用気候変動適応モニタリングと評価(M&E)手法設計業務
  • 廃棄物の燃焼に伴うCO2排出量算定方法精緻化等調査委託業務(環境省)
  • 令和2年度バイオマス等の再生可能エネルギーに関するライフサイクルGHG排出削減効果等調査・検討等委託業務(環境省)
  • 地球温暖化対策実行計画等検討・作成業務委託(地方自治体)
  • 温室効果ガス排出削減シナリオ策定業務(地方自治体)
  • ブルーカーボン温室効果ガス吸収量の算定方法検討業務(一般財団法人)
  • IPCC報告書作成支援調査委託業務に関する再委託調査(一般財団法人)
  • 海洋による緩和ポテンシャル定量化に関する業務(公益財団法人)

途上国における気候変動政策関連業務

  • 全世界途上国の低炭素・脱炭素成長のための透明性枠組み情報収集・確認調査(JICA)
  • モンゴル国国家温室効果ガスインベントリの継続的な改善サイクル構築にかかる能力向上(JICA)
  • PNGにおける持続可能なGHGインベントリシステム構築のための能力強化プロジェクト(JICA)
  • ベトナム国家温室効果ガスインベントリー策定能力向上プロジェクト(JICA)
  • インドネシア国気候変動対策能力強化プロジェクト・サブプロジェクト3「国家GHGインベントリ作成体制構築」(JICA)

その他の関連業務

  • 物質フロー分析用産業連関表の整備・精緻化支援業務(国立環境研究所)
  • 金属5元素を対象とした国際貿易に伴う国間移動量の推計とデータベース更新業務(国立環境研究所)
  • 中長期的な水銀の大気排出量の推計及びデータ整備等業務(国立環境研究所)
  • PRTR対象物質に関する産業連関物質フロー勘定表のデータ更新業務(国立環境研究所)
  • アジア域における短寿命気候強制因子緩和策の技術的潜在性の定量的評価に係る業務(国立環境研究所)
  • 日本の国家窒素インベントリ作成に関する情報収集およびデータベース構築業務(国立環境研究所)

●温暖化対策における市場メカニズムの活用

  • 二国間クレジット制度の効率的な運用のための調査・検討(環境省・経済産業省)
  • 市場メカニズムを活用した温暖化対策の枠組・政策及び企業の低炭素社会への移行に関する調査(環境省、資源エネルギー庁、財団法人など)

●エネルギーの脱炭素化に向けた調査・支援

再生可能エネルギー分野の政策立案・事業モデル構築の支援

  • 「再生可能エネルギー熱利用促進のための調査事業」(資源エネルギー庁/2023年度)
  • 「海外での再生可能エネルギー熱の面的利用に関する詳細事例調査」(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)/2022年度)
  • 「カーボンニュートラルに伴う再生可能エネルギー熱の国内外政策動向調査」(NEDO/2021年度)
  • 「地域共生型再生可能エネルギー発電事業(仮称)の取組拡大に向けた調査」(資源エネルギー庁/2020年度)
  • 「地中熱利用システムの企画・設計にかかる実態調査」(NEDO/2020年度)
  • 「需給一体型の再生可能エネルギー活用モデルに関する広報事業(分散型エネルギープラットフォーム)」(資源エネルギー庁/2019年度)
  • 「再生可能エネルギー熱の導入可能量および技術動向に関する調査」(NEDO/2019年度)
  • 「バイオマス燃料の安定調達・持続可能性等に係る調査」(資源エネルギー庁/2018年度)
  • 「地中熱・太陽熱利用システムインテグレータの育成に求める要件とロードマップ作成に関する調査」(NEDO/2018年度)
  • 「再生可能エネルギー熱利用拡大のための評価・設計ツール等を活用したガイダンスの作成に関する調査」(NEDO/2018年度)
  • 「地域の再生可能エネルギー推進モデルの展開事業」(資源エネルギー庁/2017年度)
  • 「再生可能エネルギー熱利用の導入拡大方策の調査」(資源エネルギー庁/2017年度)
  • 「バイオマス発電を含めたバイオマス利用のあり方に係る調査」(資源エネルギー庁/2017年度)
  • 「再生可能エネルギー熱利用システムの普及に向けた技術開発に関する調査」(NEDO/2017年度)

省エネルギー・次世代エネルギーシステムに関する調査

  • 「スマートコミュニティにおける熱利用技術の脱炭素化とエネルギー供給安定化に関する調査」(NEDO/2023年度)
  • 「特定エネルギー消費機器における現状分析調査事業」(資源エネルギー庁/2018~2023年度)
  • 「小売事業者表示制度の普及・調査分析事業」(資源エネルギー庁/2020年度)
  • 「省エネに資する情報提供を通じた行動変容による効果分析・調査」(資源エネルギー庁/2017年度)
  • 「中小企業等の経営強化に資する省エネ推進のための調査分析事業」(資源エネルギー庁/2017年度)

エネルギーシステム改革に関する調査

  • 「電力の安定供給とカーボンニュートラルの両立に向けた国内外の電力産業政策等の動向に関する調査」(資源エネルギー庁/2021年度)
  • 「電力広域的運営推進機関のこれまでの活動内容に係る検証等に関する調査」(資源エネルギー庁/2020年度)
  • 「2050年を見据えたガス事業の在り方に関する委託調査」(資源エネルギー庁/2020年度)
  • 「諸外国の卸電力市場における時間前市場及び先渡市場・先物市場に係る調査」(経済産業省/2020年度)
  • 「国内電気計量制度のあり方に係る詳細調査分析」(資源エネルギー庁/2019年度)
  • 「諸外国の電力取引における不正取引の監視手法や監視体制に係る調査」(経済産業省/2019年度)
  • 「電力先物市場に係る調査事業」(経済産業省/2019年度)
  • 「諸外国の電気計量制度の詳細調査分析」(資源エネルギー庁/2018年度)
  • 「経済合理的かつ信頼性の高い送配電事業の在り方に関する調査」(経済産業省/2018年度)
  • 「電力・ガス市場における競争状況についての調査」(経済産業省/2017年度)
  • 「電力先物市場の在り方に関する調査」(経済産業省/2017年度)
  • 「諸外国における電力・ガス市場改革調査」(経済産業省/2017年度)

●民間企業支援

カーボンマネジメント支援

  • TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく情報開示支援 (製造業、卸売、鉄道、金融 ほか)
  • 排出量把握支援 ~ SCOPE3算定等 (製造業、不動産、鉄道 ほか)
  • 排出削減計画・目標策定支援 ~ SBT認定取得支援を含む (製造業、住宅、IT ほか)

環境ビジネス支援

  • CO2排出削減製品 戦略推進支援 (容器包装製造業、プラント製造業 ほか)
  • バイオマス関連事業支援 (エネルギー、建設、食品 ほか)
  • 環境配慮調達基準策定支援 (卸売、小売 ほか)

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エキスパート

川島 一真
政策研究事業本部
地球環境部
部長 上席主任研究員
川島 一真
佐野 真一郎
コンサルティング事業本部
サステナビリティビジネスユニット サステナビリティ戦略部
プリンシパル
佐野 真一郎
邉見 達志
政策研究事業本部
地球環境部 気候変動グループ
グループ長 上席主任研究員
邉見 達志
松田 理恵
コンサルティング事業本部
サステナビリティビジネスユニット サステナビリティ戦略部
シニアマネージャー
松田 理恵
矢野 雅人
政策研究事業本部
環境・自然ユニット
ユニット長 上席主任研究員
矢野 雅人
吉高 まり
調査・開発本部
ソーシャルインパクト・パートナーシップ事業部 サステナビリティ経営支援室
フェロー(サステナビリティ)
吉高 まり

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